今年度の陸前高田市民芸術祭が11月2日・3日・4日に開催されました。高田教室の生徒さんや引立ての先生方も出瓶し、みんなで市民として芸術祭を盛り上げるのに一役を買うことができました。
また、この華道展に向けて、花材を春から育てたり、10月のお稽古では、試作をして作品について検討したりと、時間をかけて準備してきました。その結果、みなさん自分の思いを作品の中で表現でき、ここまでに費やした時間から得たものも多かったと思います。
自由花に池坊いけばなの未来を
私の社中の出瓶数は、13杯でしたが、その中で自由花が5杯でした。自由花は、お稽古の最初の段階で生け、お免状も初伝から出瓶できるので、どちらかというと初心者の方が生けるイメージがあるかもしれません。しかし、生活住居空間が変化した現代において、自由花こそが生活の中で生きるいけばなとして歓迎されるのだと思います。また、池坊いけばなを見慣れていない人の心を動かすことができるのも自由花と思います。池坊いけばなを楽しむ人が増えていくようにと、お稽古でも、自由花に力を入れており、みんなで鑑賞しあいながら楽しく勉強しています。
いけばな体験
今回は、華道展の会場で、いけばな体験をしてもらうというイベントを行いました。市の担当からの提案で、手芸や書道の展示会場でも行われました。
インターネットでの予約では、ほとんど申し込みはなかったものの、当日、飛び込みでの申し込みが次々とあり、予定していた人数にすぐに達してしまいました。みなさん、機会があれば何でもやってみたいと思っているのです。
1日目は雨が降るあいにくの天気でしたが、これまでより多くの来場者が訪れました。コロナの流行も下火になり、三連休ということもあり、出かけてみようという人が多かったのでしょう。
いけばなを3日間展示するのは厳しい
展示会場は乾燥していて、いけばなを3日間展示するのは難しく、花の入れ替えが必要に。最初に生けた花は2日もたつとしおれてきてしまい、3日目には、入れ替えた花で、最初に生けた花の姿とは違うものになってしまうものもあります。できることなら、展示期間を2日間にしていただきたいものです。
学びを生かして
今回の私の作品は、中央研修学院でこの10月に受講した自由花の掛け花を生けました。また、以前の自由花の授業で使用した異質素材も使用してこれまで学んだことの復習にもなりました。花材は、ほとんど自分で育てた花を使用しています。(アジサイ ダリア ツルウメモドキ コスモス フウセントウワタ 沖縄シャガ 菊 トルコキキョウ)
教室のみなさんや、引立ての先生方、他の社中、流派の方々と協力しながら、無事に楽しく華道展を終了することができてうれしく思います。会場では、久しぶりにお会いすることができた人も多く、笑顔の花もたくさん咲きました。来年も健康で再会できることを切に願っています。