令和5年度の旧七夕会池坊全国華道展が、11月8日から13日まで、京都池坊と京都大丸ミュージアムで開催されました。
今年度のテーマは、「華の軌跡」と題し、江戸時代から続く七夕立花会を受け継ぎながら、令和から未来へ続くいけばなが会場いっぱいに展示されました。今回は、全国から900作もの作品が展示され、圧巻の景色でした。
池坊会場では、教授陣の迫力あるいけばなや各地区からの門弟の力作の展示と共に、支部選出コンクールが行われ、この日のために修練を重ねてきたレベルの高い作品の数々に感激し通しでした。
教授陣のいけばなには、それぞれ解説がついていましたが、その中で、柴田先生の解説が印象的でした。先生は、「これからの花」と題し、「現在、、環境の変化により一般家庭では小さい花が必要であると思います。(中略)私は小さい花で生活に潤いと癒しを与えられるこれからの花を目指している。」と述べていました。作品も小ぶりで、これからの花はどうあるべきかを提案していただいていました。本館の華道社の展示スペースにも、教授陣の立て花が展示されていて、今後は立て花も池坊いけばなの花としてより多く生けられていくだろうと思いました。
京都大丸会場では、「立花の競演」と言うことで、池坊の歴史そのものと言える最も古く、最も新しい”立花”。その到達点を池坊家三代及び池坊中央研修学院教授陣による競演で披露されました。
連日多くの来場者で賑わい、どの会場でも作品の前には人がいっぱいで、写真を撮るのも大変な状況でした。たくさんの作品から多くのことを学び、刺激された花展となりました。