10月21日・22日は、中央研修学院の第4期の授業でした。前日に京都に着いたときは、小雨模様でしたが、研修一日目は気持ちよく晴れて、さわやかなスタートを迎えることができました。まずは、六角堂へお参りし、研修の無事を願い、精進を誓いました。
1日目は、自由花②「素材の捉え方と構成の考え方(2)笹山安文講師
まずは、素材を「線・面・マッス」として捉え、その要素の一つだけを中心に構成を無理やり合わせようとしがちであるけど、花のもつ要素の「~を利用して」「~を生かして」と言える程度に生けることを意識するようにと話されました。要素が二つ組み合わされることも十分考えられるということでした。
池坊の自由花は、生け方はその名の通り自由ではあるけど、唯一譲れないことは「命を保つこと」であるとのこと。やはり、他流派との漠然とした違いは、そんなところにもあるのかと納得しました。
また、「素材としての器」については、器が、「作品の一部になっているか」ということを、もっと意識すべきとのこと。単なる花の土台になっている作品をよくみかけると注意されました。
実技では、表現に応じた器を選択し、作品の一部として見えるように意識するあまり、花器や花材の選択に、とても時間がかかってしまいましたが、なんとか生けることができました。
2日目は、自由花③「素材の捉え方と構成の考え方(3)ミニチュア自由花 井口寒頼来特命教授
この時間では、ミニチュア自由花の生まれた時代背景や生けるときのポイントなどを講義していただきました。
池坊の自由花は、現代に突然生まれたものではなく、室町時代の「花王以来の花伝書」にも、小砂物や投入れ花などを生活雑貨に生ける「遊びの花」があったところから伝わってきたということでした。
ミニチュア自由花を生ける注意点としては、「主材の部分の美しさを捉える」「思い切り省略する」「花材の種類を少なくしてまとめる」「花器を工夫する」などを教えていただき、小さいから簡単だろうという予想に反して、花をじっくり見て、構成を考えていくのが難しかったですが、楽しみながら生けることができました。