池坊中央研修学院専門A第5期

 1月13日・14日は、中央研修学院の第5期の授業が行われました。冬の京都の寒さは厳しいのではないかと心して出かけましたが、思いの外寒さはそれほどでもなく、程よい冷たさの空気の中を歩くことができました。

 1日目は、「立花」で秋野仁特命教授にご指導いただきました。

〈立花の構成4〉

◇右長左短                                                  

◇古今遠近 立花=大自然の景観(遠景)高台にのぼって遠い所をながめた (砂物)上から眺めたように生ける(近景) 立花新風体の微妙体と立花の違い  

◇陰陽の設定  

◇役枝とあしらい 

◇草木の段分けの意義 通用物とはなど 

*型を知らないと型を抜け出せない。花材のため方など、やり方は教えられるが、自分の五感を通してたくさん失敗して感じとらないと身につかないなど花を学ぶ、教えるのに大切なことなども教えていただき、身が引き締まる思いがしました。

◇真 請け 控枝・・・サンシユウ      ◇正真 請け内 胴内・・・アイリス              ◇副 見越・・・ヒノキ   ◇胴・・・ヒバ   ◇前置き・・・ツゲ ◇流し・・・オクロレウカ       ◇草留・・・フリージア ◇木留・・・椿   ◇胴内・・・シャガ   ◇後ろ囲い・・・若松

2日目は「自由花」で佐々木康人教授

〈素材の捉え方と構成の考え方〉加工素材の意義

 池坊の自由花は、池坊の伝承の美感がベースにあるので、立花・生花を学んだと学ばないとでは全く違うものになる。専永宗匠は、「自由花は、立花・生花では表せない草木の魅力を自由花で表す」と述べており、時代の美感と個人の美感を合わせ、表現していくことが自由花ということを教えていただきました。

 今回は加工素材を使用するというテーマでしたが、表現の主体は植物であり、その表現を高めたりするのに加工素材を使うことがあるということで、表現の幅を広げるための素材ということを意識して作品づくりに取り組みました。

 自分は、百円ショップのデコレーションテープを針金に張り付けたものを使用して、水仙の葉の動きと同調させて使用してみました。

◇水仙   ◇ラナンキュラス   ◇ゴット  ◇加工素材

 今回で中研の1年目を無事に終了することができ嬉しく思います。先生方からのたくさんの教えと共に、池坊の花を愛するお仲間と出会え、充実した学院生活を送ることができました。1年目を終わってみて、中研に行くまでの準備の時間が重要なのだと実感しているところです。次回のテーマについて、今まで学んできたことを振り返ったり、季節にあった花材を考えたりと、準備をして行かないと授業時間だけでテーマに沿った作品を仕上げることは難しいのです。試作をしてから来る方もいて、みなさんの本気に毎回刺激されてきました。2年目は、さらに緊張感をもって学んでいきたいと思います。4月からの授業が今から楽しみです!