令和6年度の池坊本部花展の仙台花展が、4月17日から22日まで、仙台三越を会場に開催されています。
立花新風体が、1999年に発表されましたが、立花という池坊の最も古い花型の最も新しい花型として、今では、池坊の花を愛する人たちの多くの支持を得てきました。しかし、これが終着点ではなく、これまでも時代に合わせて変化し続けてきた池坊のいけばならしく、未来も変化をし続けることと思います。
今回の花展では、「華の軌跡」をテーマに、古典立花から現代までのいけばなの流れが分かるような展示となっています。
開会行事には、第45世家元池坊専永様、池坊事務総長に出席いただき、テープカットが行われました。
中央研修学院講師 佐藤 嘉忠先生 古典立花
会場の様子
陸前高田支部の出瓶者の作品です。
私は今回、立花正風体の席になり、大変なお役目なのに、まだまだ勉強不足で本当に緊張しました。ましてや、最初は古典的なものと指示があったのに、最終的には、昭和から現代までの立花ということで、だいぶテーマが変わったこと、花展の前日に花材が届きましたが、主材やポイントの花がもう枯れていて使いものにならなかったことで、それまで構想を練っていた花が生けられず、花を変更して生けることとなり、予定していたものとは別物の作品が出来上がったことなど、スムーズに事が運ばず、焦りました。でも、周りの先生方や講師の先生、支部の方々のおかげでどうにか花を生けて展示することができました。
基本的な姿の立花正風体ですが、自分が今できる精一杯でいけることを心がけて生けました。宗匠からは「今の季節らしく、若々しい作品ですね。」と言葉をいただきました。自分などが生けるような席ではないのですが、支部の先生方が、周りの出瓶者さんから学んできなさいと、勉強のためということで、私にこの席を託してくださったのです。未熟な作品ではありますが、これからのさらなる精進を誓い、感謝の気持ちとやり遂げた満足感をもって帰路につきました。
ご褒美かどうかは分かりませんが、帰ったら、HPを見てお試しレッスンをしてみたいという方からの連絡が入っていました!こんなこともあるのですね。池坊のいけばなに興味をもってくれる人や、お弟子さんたちに少しでもいけばなを楽しんでもらえるように、ますます頑張らねばと思います。